ディスコグラフィー

CRYSTALIER
クリスタリア

想像を超える広がり…音の万華鏡。西洋と東洋の音の架け橋「ハイブリッド・クラシック」

2012年3月28日
キングレコード(KIIC 944) ¥2,800(税込)

※上記リンク先で視聴出来ます。

月光と与作/Beethoven Moonlight and Yosaku

  • 01. Galaxy (Orchestra ver.)

    Yuko Toyoda
    作曲:豊田裕子 編曲:野見佑二

  • 02. 森の妖精

    Fairy of the Forest
    Yuko Toyoda
    作曲:豊田裕子 ピアノ編曲:豊田裕子

  • 03. 月光と与作 with 大倉正之助(大鼓) 〜ピアノソナタ「月光」×与作〜

    Moonlight and Yosaku - The Moonlight Sonata x Yosaku -
    Ref) Ludwig Van Beethoven/Piano Sonata No.14 in C-sharp Minor, Op.27 No.2 - "Moonlight"
    piano arranged by Yuko Toyoda
    作曲:ベートーベン/七澤公典 ピアノ編曲:豊田裕子、蓮沼万里 編曲:濱田貴司

  • 04. Crystalier with パヴェル・エレット(ヴァイオリン)

    Yuko Toyoda
    作曲:豊田裕子

  • 05. ボンジュール・マドモアゼル 〜パリのアメリカ人×お菓子と娘〜

    Bonjour Mademoiselle - An American in Paris x A Girl and Her Sweets -
    Gershwin, piano arranged by Hiroshi Aoshima
    作曲:ガーシュイン/橋本国彦

  • 06. 荒城の月とハンガリー舞曲 with TAO(和太鼓) 〜荒城の月×ハンガリー舞曲

    Moon Over the Ruined Castle and Hungarian Dances
    - Kojo no Tsuki (Moon Over the Ruined Castle) x Hungarian Dances -
    Ref) Hungarian Dance No. 5
    piano arranged by Yuko Toyoda
    作曲:滝廉太郎/ブラームス ピアノ編曲:豊田裕子 編曲:TAO、奈良部匠平

  • 07. 浜辺のノクターン 〜浜辺の歌×ノクターン〜

    Nocturne of the Seashore - Hamabe no Uta (Song of the Seashore) x Nocturne -
    Ref) Chopin /Nocturne Op. 9, No. 2 piano arranged by Hiroshi Aoshima
    作曲:ショパン/成田為三 編曲:青島広志

  • 08. 火祭り伝説 with ホセ・マヌエル・ラモス(タップダンス) 〜火祭りの踊り×アストゥリアス×ソーラン節〜

    The Ritual Fire Legend
    - Falla /Ritual Fire Dance (from The Magic Love) x Asturias x Soranbushi -
    Ref) Danza ritual del fuego (El amor brujo)
    Chants d’Espagne Op. 232, No.1 "Prelude" piano arranged by Yuji Nomi
    作曲:ファリャ/アルベニス/北海道民謡

  • 09. 人形の子守唄 〜人形の夢と目覚め×花嫁人形〜

    Dolly's Lullaby
    - Dolly's Dreaming and Awakening x Hanayome Ningyo (Bride Doll) - piano arranged by Hiroshi Aoshima
    作曲:オースティン/杉山長谷夫 編曲:青島広志

  • 10. 組曲おもちゃのカーニバル with 青島広志 〜おもちゃのシンフォニー×おもちゃのチャチャチャ×冬景色〜

    Toy Carnival Suite
    - Toy Symphony x Omocha no cha-cha-cha (The Toys Cha Cha) x Fuyugeshiki (Winter Scenery) -
    piano arranged by Hiroshi Aoshima
    作曲:L・モーツァルト/越部信義 文部省唱歌 編曲:青島広志

  • 11. Galaxy(Piano solo ver.)

    Yuko Toyoda
    作曲:豊田裕子 編曲:豊田裕子

  • 12. Forest of the Piano(Advanced ver.) 〜映画「ピアノの森」テーマ曲〜

    - Theme song of the film "Forest of the Piano" - composed by Keisuke Shinohara
    作曲:篠原敬介 編曲:篠原敬介

クラシック音楽の名曲と日本の名曲の融合の世界へようこそ!

嬉しい時はその嬉しさが何倍にもなって、悲しい時は元気や勇気が溢れてくる

このCDを聴いてくださったすべての皆さんが笑顔一杯になって頂けたら…!

(CristalierYuko)

Welcome to the world of fusion of western classical masterpieces and Japanese masterpieces!

When you are happy, your happiness will multiply, and when you are sad, you will become full of energy and and courage…

I hope all of you will listen to this album full of smiles...!

(CristalierYuko)

【ゲストアーティスト】

青島広志、 TAO(和太鼓)、 大倉正之助(大鼓)、

パヴェル・エレット(ヴァイオリン)

ホセ・マヌエル・ラモス「エルオルーコ」(タップダンス)

このディスクを手に取られるかたは、これまで体験したことの
ない音楽と思索の世界に、身を委ねることになるでしょう

もともと、日本と諸外国の音楽を結び付けるという発想から作品創りが始まり、録音作業が進むうちに誰にも想像がつかなかった広がりを持ち始めたのです。これは既存の曲を単に再現したものではありません。基になるベートーベンやブラームスの曲、歌曲である「荒城の月」や「浜辺の歌」。それが素材として断片的に用いられ、別の発想の原点になっています。そして弦楽合奏から和太鼓、フラメンコ・ギターやタップ・ダンサーまでが参加し、豪華で奇抜な、まるで万華鏡のような音の色彩を楽しめるのです。また豊田裕子さんは実は作曲家でもあり、聴く人間に精気を与える結果に繋がっています。
(青島広志 解説文より抜粋)

"A Kaleidoscope of Music"

The fusion of "wa (Japanese)" and "yo (western)" is the underlying theme of Yuko Toyoda's new CD features "Hybrid Classics" that are a coupling of the original classical music with elements such as string ensembles, Japanese and other drums, flamenco guitar, and tap dancing. The highlight of this CD is the "Moonlight Sonata and Yosaku," a union that transcends time and space, in which Yuko Toyoda's solo performance of Beethoven's piano sonata "Moonlight Sonata" bonds with "Yosaku"―one of the epitomes of "wa"―infused with a shower of drums.

Another masterful union can be heard in the "Moon Over the Ruined Castle and Hungarian Dance no.5" in which the Rentaro Taki composition and accompanying Japanese drums blend into the Brahms’s Hungarian Dance no.5. This unprecedented fusion of "wa" and "yo" is so avant-garde and yet so pleasant that one will have a hard time holding back the urge to dance. In this way, Yuko Toyoda's piano performances and her arrangements will easily blow away the walls of common sense to which many music fans tend to become attached.
You are sure to find music here that no one has yet experienced!

「千と千尋の神隠し」音楽プロデューサー・大川正義氏のコメント

クラシック音楽が、長い歴史のなかで世界中の人々に愛されるのは、なぜだろう。私は、音楽プロデューサーとして、そのことを考え続けてきた。
クラシック音楽の世界で、デビュー以来、革新的な進化と挑戦をしているのが、囁きのピアニストと言われる豊田裕子だ。もはや彼女の芸術家人生はクラシック界のアヴァンギャルドとも言われ、次々と斬新な進化を遂げている。

2010年、豊田裕子はCD「ショパン・ドゥ・クリスタル」を発表。ショパンの世界をドラマテックにアレンジをして、その美しい旋律を優雅に、ダイナミックに弾き込んだ作品を発表した。誰も明かさなかったショパンの心の世界を表現した作品だ。そして、2012年、彼女はCD「クリスタリア」(CRYSTALIER)において、音の万華鏡、西洋と東洋の要素を取り入れたハイブリッドなクラシック作品をリリースした。ピアノソナタ「月光」と和の「与作」、荒城の月とハンガリー舞曲の融合は、聴くひとの魂を揺さぶるほどの新しいクラシックの誕生であり、多くの音楽ファンからの絶賛の評価を得た。更に、2014年に発表された「スローバッハ」は、「こころで聴く、15のピアノ・セラピー」として、バッハを敬愛する豊田裕子にしかできない絶妙なるアレンジで、この作品は、「新しいバッハ」との評価のもと、クラシックCDとしては空前の大ヒットとなった。

こうして彼女は、クラシック音楽界のなかで、古典と言われる作品の魅力、ひとつひとつの音の素材、音の粒子が持つ魅力を革新的に進化させることでクラシックのコンポーザーの音楽性を創造的に進化させてきた。「クラシックの進化論」と言ってもいいかもしれない。豊田裕子は、まさにそれを実践してきている。同時に、世界中にいつ演奏家、指揮者がそれぞれの進化を重ねながら古典の魅力の最大化を図っている。

私が冒頭で述べた「なぜクラシック音楽が、長い歴史のなかで世界中の人々に愛されるのか」。その答えは、世界中の音楽家が、時代とともに、クラシックを進化させようと創意工夫を重ねているからだろう。それぞれの音楽家がもつ固有の感性、固有の音の魂が、古典の楽曲に重ねあわさりながら、音の結晶の厚みを重ね続けている。

人類の歴史は、「ダーウィンの進化論」のごとく、長い歴史のなかで英知の積み重ねの結果、進化してきたが、古典音楽も、演奏家の創造性の成長と同時に、「クラシック進化論」が成し遂げられている。ピアニスト豊田裕子は、なぜ革新的な挑戦を続けるのか。それは、彼女こそが、この時代のなかで、作品を通じて古典を進化させている宿命に生きているからだと感じる。彼女の進化する姿を、もう誰も止められない。

大川正義
『音楽業界の動向とカラクリがよーくわかる本』著者:大川正義 第4版より抜粋

ディスコグラフィー終わり